【保存版】個人事業主(フリーランス)の独立開業手続き・準備物まとめ

[カテゴリ]フリーランス生活

フリーランスの独立開業手続き

私は2011年の3月に勤めていた会社を退職し、フリーランス(個人事業主)のwebデザイナーとして独立しました。

法人としてではなく、個人事業主として独立する場合、そんなに難しい手続き等は何もありませんが、それでも必要な手続きや準備物はいくつかあります。

そこで今回は、自分の経験上からフリーランス(個人事業主)として独立・開業する時に必要な手続きや準備物をまとめてみました。

当時、私がやっておいてよかったことや、今振り返ってみてやっておけばよかったと思うこと、知っておくと役に立つアドバイスなんかを盛り込んでいますので、これから独立してフリーランスになろうとしている方にはぜひ参考にしていただければと思います。

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会社の退職に伴う手続き

会社を退職することに伴って必要となる主な手続きは「国民健康保険」「国民年金」への加入(切り替え)の2つです。

手続きをする場所は、いずれも居住している市区町村役場の各窓口です。

 

国民健康保険に加入

会社を退社して個人事業主になる場合、「国民健康保険」への切り替えをする必要があります。

  • 必要書類:「健康保険資格喪失証明書」「退職証明書」「離職証明書」など、勤めていた会社を退社したことが証明できるもの
  • 手続き期限:退社日から2週間以内
  • 申請する場所:居住している市区町村役場の国民健康保険担当窓口

特に気をつけたい重要ポイントは、会社を退社したことが証明できる書類(健康保険資格喪失証明書・退職証明書・離職証など)を準備することです。

これらの書類は勤めていた会社に発行してもらうものなのですが、事前に伝えておかないと会社側の対応が遅れたり、催促しないと放置されてしまう場合もあります。

なので、必ず退社する前段階で、退社後すぐに書類を発行してもらうよう会社側に頼んでおくことが重要です。

健康保険の資格喪失日は退社日の翌日となるので、基本的には退職した後じゃないと退社したことが証明できる書類は発行してもらえませんが、あくまでも会社が発行するものなので、会社によっては退社前に発行してもらえるケースもあるようです。

とにかく資格喪失日(退社日の翌日)からできるだけ早い段階で受け取れるよう事前に頼んでおくことが超重要です。

辞めてしまった後に、あれこれ連絡して催促することになると結構焦りますし大変です。(私は事前に頼んでいなかったのでかなり苦労しました。)

 

国民年金に加入

居住している市区町村役場でやるべき手続きの、あとひとつが「国民年金」への加入です。

国民年金の加入手続きには、会社を退社したことが証明できる書類等は必要ないのでそれほど焦る必要はなく、手続きも簡単です。

なので、「国民健康保険の加入」のために役所へ行ったついでに国民年金の手続きもしておきましょう。

  • 必要書類:年金手帳
  • 手続き期限:退社日から2週間以内
  • 申請する場所:居住している市区町村役場の国民年金担当窓口

ちなみに、「国民年金なんて当てにならないから払いたくない!」って考え方の人も多く、滞納している人も多いようですが、国民年金保険料は所得税や住民税の申告において、全額が社会保険料控除の対象となるので、年間の掛け金額を考えると、フリーランスにとってはそれなりの節税になります。

国民年金自体は私も大して当てにはしていませんし、できることなら自分で貯蓄・運用などする方がいいいのに…とも思っていますが、掛け金の全額が控除になるので節税効果まで含めると得になるのではと考えています。

参考記事 国民年金保険料は1年分前納&クレジットカード払いがお得!

 

独立・開業に関連する手続き

個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)を提出

  • 必要書類:個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
  • 手続き期限:事業を開始した日から1ヶ月以内
  • 提出する場所:納税地を所轄する税務署

基本的には開業届さえ提出すれば、個人事業主ということになります。

当時私は「いよいよ開業だ!」とワクワクドキドキしながら税務署に行ったんですが、あまりにもあっけなく終わったので拍子抜けしました。

なのでこれは何も難しくありません。

書類は下記の国税庁のホームページからダウンロードできます。

>>個人事業の開業届出・廃業届出等手続

また、開業届を準備せずに直接税務署に行っても大丈夫です。

税務署にも書類があるので、必要事項をその場で記入して提出すればOK。

記入する内容も名前や住所など基本的な個人情報がほとんどで、事業に関することは「事業内容」や「屋号」くらいです。

ちなみに私は「事業内容:web制作」「屋号:なし」にしました。

屋号は付けても付けなくてもどちらでもOKです。屋号を付けたい場合は事前に決めておきましょう。

 

所得税の青色申告承認申請所を提出

  • 必要書類:所得税の青色申告承認申請所
  • 手続き期限:事業を開始した日から2ヶ月以内
  • 提出する場所:納税地を所轄する税務署

税務署で開業届を提出する時に「所得税の青色申告承認申請所」も一緒に提出しておきましょう。

書類は下記の国税庁のホームページからダウンロードできます。

>>所得税の青色申告承認申請手続

こちらについても開業届と同じく、準備せずに直接税務署に行っても税務署に書類があるので大丈夫です。

確定申告の様式は「白色申告」と「青色申告(複式簿記・簡易簿記)」があり、白色申告の方が経理はカンタンですが、税の優遇措置が少なく節税のメリットがあまり受けられません。

一方、青色申告の方は正式な簿記による記帳が必要ですが、その分所得控除などの優遇措置が大きく節税効果が高くなります。

正式な簿記による記帳とは言ってもフリーランスの場合、経理は非常にシンプルで簡単です。

便利な経理ソフトや解説書などもたくさんあり、やってみればそんなに難しいものではないので、ぜひとも節税効果の高い「青色申告(複式簿記)」で申請しておきましょう。

 

小規模企業共済制度に加入

これは独立してすぐに加入をする必要はありませんが、掛金の全額所得控除という大きな節税効果があるので、たとえ小額からでも早い段階で加入した方がよいです。

小規模企業共済は、事業を廃業した時に備えて貯蓄しながら節税もできる超お得な制度です。

既に個人事業主の方はもちろん、これから独立してフリーランスになる方には是非ともおすすめしたい制度です。

参考記事 節税効果大!フリーランス・個人事業主の小規模企業共済まとめ

 

独立・開業に関連する準備物

必ず必要な準備物はそれほど多くはありませんが、会社を退社したことが証明できる書類だけは確実に手に入るよう事前に会社側に頼んでおきましょう。

あとは事業用の銀行口座くらいです。

その他は事業内容や経理のやり方によって必要かどうかは変わりますので、ご自身で判断していただければと思います。

 

会社を退社したことが証明できる書類

健康保険資格喪失証明書・退職証明書・離職証など

「会社を退職することに伴う手続き」の項目で書きましたが、国民健康保険に加入する際に必ず必要です。

会社を退社するまでの段階で、必ず退社後すぐに書類を発行してもらうよう会社側に頼んでおきましょう。

 

会計・確定申告ソフト

会計ソフトも色々ありますが、私のおすすめは以下の3つです。

freee(フリー)


まずはクラウド会計ソフトで知名度・シェアNo.1の「freee(フリー)」。

私の周りでも一番使っている人が多いのがこのfreeeです。

クラウド会計ソフトは、ネットが繋がっていればどのデバイスからでも利用できるのがいいですね。

1か月間の無料お試しも可能です。

>>全自動のクラウド会計ソフトfreee

参考記事 簿記・経理初心者でも簡単!おすすめクラウド会計ソフトfreee

 

弥生会計


最も有名な会計ソフトといえば「弥生会計」。

最近ではソフトをインストールする必要がないクラウドタイプが人気です。

弥生会計などのメジャーな会計ソフトなら利用している人も多いので、使い方などわからないことがあってもネット等で調べやすいでしょう。

また、税務署からの記帳指導を受ける場合でも、やよい会計等であればソフトの使い方も教えてもらえると思います。

>>やよいの青色申告オンライン

 

参考書籍に付属している青色申告ソフト

私はこの本に付属している青色申告ソフトでやっています。

webデザイナーの仕事の場合、仕入れはありませんし従業員もいません。

私のようなフリーランスの経理は小売業や飲食業などに比べて非常にシンプルで簡単です。

この本は、フリーランサーにとって必要な経理に機能を絞った参考書&青色申告ソフトなので、初心者でもカンタンに経理ができます。

書籍の解説も非常にわかりやすく、「フリーランスの確定申告・青色申告の本といえばコレ!」と言っていいほどの人気ですので、超おすすめです。

※付属の青色申告ソフトは、Windows版のみでExcel 2007以降対応です。

 

印鑑

請求書や見積書、契約書、領収書などを発行した際に押印する必要があるので必要です。

表記は屋号または自分の名前のどちらでもいいでしょう。

一般的には角印(四角い印鑑)を使用しますが、丸印(通常の丸い印鑑)でもOKです。

なので、自分の苗字で丸印にするなら、既にお持ちの印鑑でも代用可能です。(私はそうしています。)

 

事業用の銀行口座

 いくら小規模な個人事業主(フリーランス)とはいえ、銀行口座は事業と家計(プライベート)で分ける方がいい(というか必須)です。

じゃないと支出や収入が事業で発生したものなのか、家計で発生したものなのかがわからなくなるので、経理がめちゃくちゃ(複雑)になります。

事業用の銀行口座を新規入会する際のアドバイス

地方銀行で事業用口座を開設してしまうと、その銀行の支店がない他府県に引っ越し(事務所移転)をすることになった場合かなり不便になるので、別の銀行に口座を変更するハメになります。

事業用口座を移動させるには経理上もいろいろと仕訳を入れる必要がでてくるので意外と面倒です。

なので、できれば全国どこにでもある大手銀行などで口座を開設された方が後々ラクだと思います。

※実際に私は、初め地方銀行で口座開設してしまったので、他府県に引っ越した際、りそな銀行に変更しました。

参考記事 フリーランスになって事業用口座を開設するなら「りそな銀行」がオススメな理由

 

事業用のクレジットカード

クレジットカードは、プライベートで使用しているものを使うこともできますが、事業用として別のクレジットカードを持っておいた方が経理がしやすいです。

ただ、独立してフリーランスになると、会社員とは違い収入に対する信用が低くなるので新規入会の際にある「審査」が通りにくくなります。

なので、できれば会社に在籍している間に事業用として使用するクレジットカードを作っておきましょう。

すでに会社を退職している場合、審査がゆるいクレジットカード会社に申し込めば大丈夫です。

あとはポイント還元率の高いカードを選ぶべき。“ちりも積もれば山となる”です。

私のおすすめクレジットカードは以下の3つ。

楽天カード

私が使っているのも楽天カードです。

楽天カードはポイント還元率が高いことで人気のクレジットカード。

審査も厳しくないので、フリーランスでもまず問題なく通ります。

楽天市場をよく利用する方には特におすすめ。

>>楽天カード

参考記事 フリーランス・個人事業主のクレジットカードは楽天カードがおすすめ

 

Yahoo! JAPANカード

Yahoo! JAPANが運営するクレジットカードで、Tポイントがたまります。

Yahoo!ショッピングでの買い物なら通常の3倍の高還元率。

審査も通りやすく、主婦や学生でも持っている人が多いです。

Tポイント派の方におすすめ。

>>Yahoo! JAPANカード

 

イオンカード

イオングループが発行しているクレジットカードです。

楽天カード・Yahoo JAPANカードと比べるとポイント還元率は劣りますが、様々な割引特典が満載なのでイオン系のお店をよく利用する女性にはおすすめ。

総合スーパー系のクレジットカードなので、基本的に審査はゆるいです。

>>イオンカードセレクト

 

事業用の携帯電話(スマートフォン)

これは特に必須ではありませんが、以下のようなケースは事業用の携帯電話(スマートフォン)を準備してもよいでしょう。

  • 経理の関係上、使用する携帯電話(スマートフォン)を分けたい場合
  • プライベートと電話番号を分けたい場合
  • 頻繁に電話を使用する仕事などの場合

プライベート用と事業用で携帯を分けている人の多くは、事業用の方をガラケーにしています。

事業用では通話さえできればいいでしょうから、通話がしやすくプランも安いガラケーがおすすめです。

また、プライベートのスマホを仕事でも使う場合は、使用割合(按分率)に応じて経費に計上できます。

 

事業用のwebアカウント

メールアカウント

プライベートとは別に用意したほうがいいでしょう。

できればアドレスも屋号などにうまく合わせた方がいいです。

SNS(Facebook・Twitter・ブログ等)アカウント

こちらもプライベートとは別に合ったほうがいいです。

仕事関係の交流や情報交換等、今となっては必須アイテムです。

最近ではSNSやブログサイトをホームページがわりに利用している方も多く、フリーランスくらいの規模であれば、むしろ大層なホームページやポートフォリオサイトをわざわざ作るよりも便利で活用の幅が広いです。

 

業務に必要な備品

ワークデスク・ワークチェア・パソコン・プリンタ・名刺などです。

当たり前ですが、業務に必要なものは購入し、すでに持っているものであれば購入する必要はありません。

経理仕訳の勘定科目

備品購入にかかった経費の仕訳に記載する勘定科目は、

  • 開業日より前に購入したものは「開業費」
  • 開業日の後に購入したのであれば「消耗品費」

となります。

10万円を超える場合

10万円を超えるパソコンや高級ワークチェアなどを購入した場合は、経費ではなく資産として計上し、勘定科目は「減価償却費」となります。

 

事務所

フリーランスの場合、ほとんどの方は自宅の一室を事務所にして仕事をするでしょうから、特に準備する必要はありません。

賃貸にお住まいの場合は、事業としての使用割合(面積)に応じて経費に計上できます。

参考記事  【フリーランスの節税】自宅兼事務所なら家賃の一部を経費に計上しよう

別途事務所を借りる場合は、会社に在籍している間に賃貸契約に伴う「審査」を済ませられるようにしておくとよいでしょう。

 

見積書・請求書のテンプレート

受託制作系のお仕事であれば「見積書」や「請求書」を発行する必要があるので、エクセルなどのテンプレート(雛型)を準備しておきましょう。

テンプレートはネットで検索すればフリー(無料)でダウンロード出来るものがたくさんあるので、気に入ったものを選んで自分用に調整するなどして使えばいいです。

 

まとめ

フリーランス(個人事業主)とは言っても、手続きや準備物をピックアップしていくと意外にも色々とあるものですね。

今回は、私の経験上から各項目ごとに注意点やアドバイスを書きました。

独立開業準備の際にはきっと役に立つと思うので、ぜひご参考に。

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